横浜市の山中竹春市長をめぐり、第三者調査で「重大なパワハラ行為」があったと認定されました。
実名で告発した職員は誰なのか、具体的にどのような言動があったのか気になっている人も多いようです。
山中竹春市長にパワハラを受けたのは誰なのか、認定された内容や辞職しない理由、市議会や世間の反応について紹介します。
山中竹春市長にパワハラを受けたのは誰?
山中竹春市長の言動を実名で告発したのは、当時、横浜市総務局人事部長を務めていた久保田淳氏です。
ただし、第三者調査の内容を見ると、パワハラを受けたとされるのは久保田氏だけではありません。
副市長や幹部職員を含む複数の職員への不適切な発言や行為が認定されており、横浜市役所の組織全体に影響が広がっていたことも指摘されています。
告発したのは元人事部長の久保田淳氏
久保田淳氏は、2026年1月まで横浜市総務局人事部長として山中市長の近くで人事行政に携わっていました。
2026年1月、久保田氏による実名での告発が報じられ、同月15日には記者会見を行っています。
久保田氏は、市長の言動を是正することを目的とした「公益通報」と位置づけ、山中市長から受けたとする言動や、他の職員に対する発言などを明らかにしました。
告発された内容には、怒鳴る、書類を投げるといった行為のほか、「切腹」という発言や、手を拳銃に見立てて撃つような動作なども含まれていました。
横浜市会は1月28日、山中市長の暴言などについて真相究明を求める決議を全会一致で可決。
その後、横浜市と利害関係のない弁護士3人による第三者調査が行われました。
久保田淳氏以外にも複数の職員
第三者調査では、久保田氏だけではなく、複数の職員から山中市長の言動について証言が寄せられています。
具体的には、副市長や局長、部長などの幹部職員に対する侮辱的な発言や、市長室への出入りを制限する対応、人事異動をめぐる発言などが調査対象となりました。
一方、久保田氏以外の職員については、氏名や詳しい所属が原則として公表されていません。
市長が職員の人事権を持つ立場にあることから、第三者調査では協力した職員が特定されないよう、氏名や所属を伏せるなどの配慮が行われています。
そのため、「パワハラを受けた職員は久保田氏1人」というわけではなく、久保田氏が実名で告発し、調査によって複数の職員への不適切な言動が明らかになったという状況です。
山中竹春市長のパワハラ内容は?
2026年7月30日に公表された第三者調査報告書では、7つの調査事項のほとんどについて事実が存在したと認定されています。
調査では、単発の発言だけではなく、多岐にわたる不適切な言動が日常的、継続的に行われていたことが問題視されました。
怒鳴る・書類を投げる行為
久保田淳氏は、市長室で説明を行った際に山中市長から怒鳴られ、書類を投げられたと訴えていました。
第三者調査では、山中市長が職員に対して怒鳴ったり、感情をあらわにしたりする行為が複数確認されています。
また、書類を投げる行為についても認定されました。
一方、久保田氏が告発した特定の場面で「机を叩いた」とする点については、事実があったかどうかまでは認定できないとされています。
「切腹」と発言
問題になった言動の一つが「切腹」という言葉です。
2023年6月、市長公舎で行われた昼食会の待ち時間に、アフリカ開発会議の誘致に関連して「誘致できなければ切腹」という趣旨の発言をしたことが認定されています。
第三者調査では、市長という立場の人物からこうした言葉を聞けば、職を辞さなければならないほどの意味に受け取ることも容易だとして問題視されました。
ただし、この発言が久保田氏だけに向けて言われたのかという点については認定されていません。
手を拳銃に見立てた「銃撃ポーズ」
2025年10月には、山中市長が久保田氏との会話の中で、手を拳銃のような形にして撃つような動作をしたとされています。
久保田氏は、録音などについて話していた際に、裏切った場合を示すような言葉とともに銃撃するような動作をされたと訴えていました。
第三者調査では、この「銃撃ポーズ」が行われた事実についても認定されています。
山中市長自身も2026年8月13日の市議会で、こうした仕草をした記憶があることを認めています。
「ポンコツ」「ダチョウ」「人間のクズ」などの発言
職員や幹部に対する呼び方も大きな問題となりました。
第三者調査では、山中市長が職員らについて、次のような表現を使っていたことが認定されています。
- 「ポンコツ」
- 「ダチョウ」
- 「人間のクズ」
- 「スペックが低い」
- 「頭が悪い」
- 「おばさん」
- 「おねえちゃん」
さらに、一定の年齢以上の職員について能力を決めつけるような発言も確認されました。
山中市長は問題が表面化した当初から、「バカ」「ポンコツ」「クズ」「スペックが低い」などの行き過ぎた表現を使ったこと自体は認めていました。
第三者調査では、こうした発言について、業務上の指導として必要な範囲を超えていたと判断しています。
深夜や休日にも業務連絡
勤務時間外の連絡も問題となりました。
久保田氏は、緊急性のない連絡が平日の夜間や深夜、土日や祝日にも常態的に行われていたと訴えています。
第三者調査でも、時間外や休日に頻繁に連絡していた事実が認定されました。
市長という強い立場にある人物からの連絡だけに、職員側が対応せざるを得ない状況になっていたことが問題視されています。
市長室への「出禁」
山中市長に気に入られなかった職員が、市長室で直接説明できなくなる「出禁」と呼ばれる対応も調査されています。
第三者調査では、市長室への出入りを事実上制限する措置があったことが認定されました。
幹部職員が市長に直接説明できないことで、人事配置にも影響が出ていたとされています。
久保田氏自身も、一時期、市長室で対面による説明ができない状態になったことが確認されています。
人事異動をめぐる発言
第三者調査で特に厳しく指摘されたのが、人事権を背景にした職員への圧力です。
山中市長が職員について「飛ばす」といった表現を使ったほか、「粛清」という言葉や、人事異動への恐怖を与えることを意識した発言をしていたことが認定されています。
職員へのヒアリングでは、市長に気に入られなかったり、意見が合わなかったりした職員が不自然な異動をしたと感じているという証言も多数寄せられました。
中には、人事異動をきっかけに体調を崩したり、退職に至ったりした職員がいたとの証言も報告されています。
第三者調査は、人事権を使って職員を心理的に圧迫し支配する行為について、パワハラに該当すると判断しました。
第三者調査ではどのように認定された?
第三者調査は、告発された内容のすべてをそのまま事実としたわけではありません。
例えば、特定の場面で机を叩いたとする内容や、元市議会議長について「デブ」「2頭身」「気持ち悪い」「死ね」などと発言したとする内容については、事実があったかどうかを認定できないとしています。
一方で、7つの調査事項のほとんどについて事実が存在したと判断。
市長という圧倒的に優位な立場から、多岐にわたる不適切な言動が日常的、継続的に行われていたことを極めて深刻だと評価しました。
そして、職員の尊厳を傷つけ、職場環境を悪化させる重大なパワハラ行為があったと認定しています。
山中竹春市長が辞職しない理由は?
山中竹春市長は、第三者調査で重大なパワハラが認定された後も辞職を表明していません。
2026年8月13日に開かれた横浜市会総務委員会でも謝罪したうえで、続投する姿勢を示しています。
山中市長の説明を見ると、辞職によって責任を取るのではなく、自身が変わり、再発防止に取り組みながら市政運営を続ける考えです。
- 第三者調査で認定された事実を受け入れる
- これまでの自身の認識を改める
- 職員への接し方を変える
- ハラスメント防止策を進める
- 市長として市政を継続する
ただし、山中市長が「なぜ辞職しないのか」について、一つの明確な理由だけを挙げて説明しているわけではありません。
8月13日の市議会では、自身が変わる姿を早急に示していく考えを強調しています。
歳費削減も検討
市議からは、謝罪や再発防止だけで市長としての責任を果たしたことになるのかという厳しい質問も出ました。
山中市長は「けじめ」を問われ、自身の歳費を削減する案を早急に議会に諮る考えを示しています。
辞職するのではなく、報酬の減額や再発防止策によって責任を示す考えとみられます。
一方で、市議会側からは、それだけで十分なのかという疑問も投げかけられています。
山中竹春市長に市議会の反応は?
山中竹春市長に対しては、市議会からかなり厳しい声が出ています。
8月13日の総務委員会では、複数の市議から辞職を求める意見が出ました。
さらに、2025年の横浜市長選で山中市長を支援した自民党、立憲民主党、公明党の3会派も、山中市長に辞職を求める申し入れを行う方針と報じられています。
選挙で山中市長を支えた会派からも辞職を求める動きが出ていることから、政治的にも厳しい状況になっています。
山中市長は2025年8月に再選されたばかりで、現在は2期目です。
再選から約1年で大きな問題が表面化したことも、市議会から厳しく責任を問われる理由の一つとなっています。
山中竹春市長に世間の反応は?
山中竹春市長のパワハラ認定や続投表明を受け、SNSでもさまざまな声が出ています。
特に目立つのは、次のような反応です。
- これだけ認定されても辞職しないのか
- 職員が安心して働ける環境を作るべき
- 実名で告発した職員の勇気は大きかった
- 市長にはより重い説明責任があるのでは
- 歳費削減だけで責任を取ったことになるのか
- 市議会が今後どこまで責任を追及するのか気になる
第三者調査で重大なパワハラと認定されたこともあり、SNSでは辞職を求める厳しい意見が多く見られます。
また、市長個人の問題だけではなく、職員が意見を言いにくくなる組織風土や、人事異動への恐怖が市政そのものに影響することを心配する声もあります。
一方、SNS上の投稿だけで横浜市民全体の意見を判断することはできません。
今後、山中市長がどのような改善策を示し、実際に市役所の職場環境が変わるのかを見極めたいという人もいるでしょう。
山中竹春市長は今後どうなる?
山中竹春市長は現時点で続投する考えを示していますが、市議会では辞職を求める動きが強まっています。
今後は、山中市長が示している歳費削減の具体的な内容や、ハラスメント防止策がどのような形になるのかが焦点となります。
さらに、自民党、立憲民主党、公明党などからの辞職要求に対し、山中市長がどのような対応を示すのかも注目されます。
第三者調査では、パワハラが職員個人だけでなく、職員の士気低下や人材流出、市政運営の停滞につながるおそれも指摘されました。
辞職せずに市長を続けるのであれば、謝罪だけではなく、職員や市民からの信頼をどのように取り戻していくのかが大きな課題となりそうです。
まとめ
今回は、山中竹春市長にパワハラを受けたのは誰なのか、具体的な内容や辞職しない理由、世間の反応について紹介しました。
- 実名で告発したのは当時の人事部長・久保田淳氏
- 久保田氏以外にも複数の職員への不適切な言動が確認されている
- 怒鳴る、書類を投げるなどの行為が認定された
- 「切腹」という発言や銃撃ポーズも認定された
- 「ポンコツ」「ダチョウ」「人間のクズ」などの発言も確認された
- 深夜や休日の頻繁な連絡、市長室への出禁なども問題になった
- 人事権を背景に職員を心理的に圧迫したこともパワハラと認定された
- 山中市長は謝罪したものの辞職せず続投する考え
- 自身の歳費削減を議会に諮る考えを示している
- 市議会では辞職を求める動きが強まっている
今回の問題は、久保田淳氏の実名告発をきっかけに、複数の職員に対する山中市長の言動や人事をめぐる問題へと広がりました。
山中市長は第三者調査で認定された事実を受け入れながらも、市長を続けて自身が変わる姿を示す考えです。
一方で、これまで山中市長を支援してきた会派からも辞職を求める動きが出ており、今後の進退や横浜市政への影響が注目されます。


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