少林寺レーシングとは何?誰が始めた?名前の由来や元ネタ・小学生まで広がった理由も

交番や110番を相手に「ショウリンジ」などと叫び、その様子をSNSへ投稿する「少林寺レーシング」と呼ばれる迷惑行為が全国で相次いでいます。

大阪では小学1年生の7歳まで補導されるなど、想像以上に低い年齢の子供たちへ広がっていることも注目されています。

いったい少林寺レーシングとは何なのか、誰が始めたのかや名前の由来、子供たちの間で広がった背景を詳しく見ていきます。

目次

少林寺レーシングとは何?

少林寺レーシングとは、交番や110番などを相手に「ショウリンジ」などと叫び、警察官を挑発する様子を撮影してSNSへ投稿する一連の迷惑行為を指す呼び名です。

正式な団体名や競技名ではなく、TikTokなどのSNS上で使われるようになった名称です。

交番の前で叫んですぐに走り去るだけでなく、公衆電話から110番へ電話をかけるケースなども確認されています。

確認されている主な行為

行為内容
交番で叫ぶ交番の前や中で「ショウリンジ」などと叫んで逃げる
110番への迷惑電話公衆電話などから110番し、叫んですぐに電話を切る
警察官への挑発警察官の反応を面白がり、その様子を撮影する
交番への迷惑行為爆竹を投げ込む、物を壊すなどエスカレートしたケースも確認されている
SNSへの投稿一連の行為を撮影し、TikTokなどへ投稿して拡散する

一見すると子供同士の悪ふざけのようにも見えますが、実際には交番の窓ガラスが壊されるなど、逮捕者が出る事態にも発展しています。

さらに、本当に助けを求める人が利用する110番を妨害する可能性もあるため、警察も強く警戒しています。

少林寺レーシングは誰が始めた?

少林寺レーシングについて気になるのが、「そもそも誰が始めたのか」という点です。

2026年11月7日時点では、少林寺レーシングを最初に始めた人物は特定されていません。

一部の配信者などから始まったとする報道もありますが、「この人物が元祖」「この人物が考案した」と断定できる状況にはなっていません。

大阪や名古屋などの少年らによるSNS投稿がきっかけになったとの見方もありますが、警察も最初に誰が、何の目的で「ショウリンジ」と言い始めたのかを特定できていないとされています。

そのため、現段階では「特定の1人が全国の少年たちへ指示している集団」と考えるよりも、SNSで流れてきた動画を見た子供たちが各地で模倣している側面が大きいとみられます。

「本家」を名乗るSNSアカウントを使用していた18歳の男が逮捕

発案者は分かっていない一方で、「少林寺レーシング」を名乗るSNSアカウントを使用していたとされる18歳の男が逮捕されています。

大阪府警は2026年11月2日、住所・職業不詳の18歳の男を偽計業務妨害の疑いで逮捕しました。

男はSNS上で「少林寺10月17日大阪暴走参加型」などとする画像を投稿し、暴走行為のライブ配信を予告したことで、警察に警戒態勢を取らせて業務を妨害した疑いが持たれています。

男が使用していたとみられるアカウントには「本家です」「大阪府警公認」といった記載もあったとされています。

もちろん、大阪府警が実際に少林寺レーシングを公認していたという意味ではありません。

警察が別の事件で逮捕した男のスマートフォンを解析したところ、「少林寺レーシング」などの名称を使った複数のSNSアカウントを使用していたことが分かったとされています。

一方、18歳の男は警察の調べに対して容疑を否認しています。

また、この男が少林寺レーシングそのものを最初に考案した人物だと確認されたわけでもありません。

「本家」を名乗っていたことと「最初に始めた人物」であることは別のため、ここは分けて考える必要があります。

少林寺レーシングの名前の由来や元ネタは?

「少林寺」という特徴的な名前がどこから出てきたのかも大きな疑問です。

しかし、現時点では「少林寺レーシング」という名前の由来や、「ショウリンジ」と叫ぶようになった元ネタは判明していません。

中国にある少林寺や、日本の少林寺拳法を思い浮かべる人も多いでしょう。

ところが、少林寺拳法側は今回の迷惑行為とは一切関係がないとしています。

少林寺拳法の関係者も、なぜ「ショウリンジ」という言葉が使われるようになったのか分からないとしています。

そのため、「少林寺拳法が元ネタ」「中国の少林寺から始まった」といった情報を事実として扱うことはできません。

「レーシング」という言葉が付けられた理由についても、明確な由来は分かっていません。

昔からあった「ポリオニ」に似ている?

少林寺レーシングそのものは最近SNSで広がった言葉ですが、警察官を挑発して逃げる行為は以前からありました。

例えば、警察官やパトカーを挑発して逃げる行為が「ポリオニ」と呼ばれることがあります。

警察と鬼ごっこをするように逃げることから付いた呼び名とされ、若者による危険な迷惑行為として以前から問題になってきました。

少林寺レーシングも、警察を挑発して逃げ、その様子を仲間が楽しむという点では似ています。

一方で大きく違うのがSNSの存在です。

以前であれば、その場にいた仲間内だけで終わっていた行為が、現在では動画にすれば何万人、何十万人という人に見てもらえる可能性があります。

この「見てもらえる」という仕組みが、少林寺レーシングの急速な拡散と無関係ではないと指摘されています。

少林寺レーシングは小学生まで拡大!最年少7歳が補導

今回特に衝撃を与えているのが、中高生だけでなく小学校低学年にまで少林寺レーシングが広がっていることです。

大阪府警によると、2026年9月中旬から10月末までに、少林寺レーシングに関連するとみられる事案を約280件認知しています。

さらに、7歳から16歳までの少年約50人を検挙・補導しており、逮捕された少年もいます。

最年少で補導されたのは、わずか7歳の小学1年生でした。

項目大阪府内で確認された状況
関連事案約280件
検挙・補導された年齢7歳~16歳
人数約50人
最年少小学1年生の7歳

7歳という年齢を考えると、本人が110番や交番への迷惑行為が社会にどのような影響を与えるのか、十分に理解しないまま参加してしまった可能性も考えられます。

兵庫県でも小学生を含む少年らが検挙・補導されるなど、問題は大阪だけにとどまっていません。

富山県でも、少年らが「SNSで流行っているからやってみたかった」という趣旨の説明をしており、SNSを通じた模倣が全国へ広がっている様子がうかがえます。

なぜ小学生にまで広がった?SNSと学校内での連鎖

少林寺レーシングがこれほど低年齢の子供にまで広がった背景には、SNSと友人関係の両方が影響していると考えられています。

大阪府内では、少林寺レーシングに誘われた小学3年生の児童が取材に応じています。

児童によると、学校内でも少林寺レーシングが話題になっており、上級生から「少林寺行くから来る?」という趣旨で誘われたこともあったといいます。

もちろん、この児童の証言だけで学校全体の実態を判断することはできません。

ただ、SNSだけでなく、学校で友人や上級生から誘われることで行為が連鎖している可能性が見えてきます。

警察に補導された少年らからも、「学校の友達を笑わせるため」「SNSで見て面白そうだと思った」といった趣旨の説明が出ています。

流れを整理すると、SNSで動画を見るところから始まり、学校で話題になり、友達同士で実際に行動し、その動画が再びSNSへ投稿されるという循環が起きていると考えられます。

動画を見た別の子供が「みんながやっているなら大丈夫」「自分もやってみたい」と感じれば、さらに模倣する子供が増えてしまいます。

特に短い動画では、警察官を挑発して逃げる場面だけが面白おかしく切り取られ、その後に補導や捜査を受ける可能性までは伝わりにくいことも問題でしょう。

遊びのつもりでも逮捕や補導につながる可能性がある

少林寺レーシングは、本人たちが遊びやSNSのネタのつもりでも、行為の内容によっては犯罪にあたる可能性があります。

110番へ繰り返し虚偽の通報をして警察業務を妨害すれば、業務妨害に問われる可能性があります。

交番へ無断で入り込んだり、窓ガラスや備品などを壊したりすれば、建造物侵入や器物損壊などが問題になる場合もあります。

実際に大阪では、交番の窓ガラスを壊したとして14歳の中学3年生が逮捕されています。

また、110番は事件や事故など緊急事態に対応するためのものです。

いたずら電話への対応によって、本当に助けを必要としている人への対応が遅れる可能性もあります。

「SNSで流行っていたから」「友達を笑わせたかった」という理由だけでは済まない行為になっているのが、現在の少林寺レーシングの実態です。

まとめ

今回は、少林寺レーシングとは何なのか、誰が始めたのかや名前の由来、小学生にまで広がった理由についてまとめました。

  • 少林寺レーシングは、交番や110番で「ショウリンジ」などと叫び、警察を挑発する様子をSNSへ投稿する迷惑行為の呼び名。
  • 2026年11月7日時点で、最初に誰が始めたのかは特定されていない。
  • 「本家」を名乗るSNSアカウントを使用していたとされる18歳の男が偽計業務妨害容疑で逮捕されているが、発案者と確認されたわけではない。
  • 「少林寺」という名前の由来や元ネタも判明しておらず、少林寺拳法とは関係がない。
  • 大阪では約280件の関連事案が確認され、7歳から16歳までの少年約50人が検挙・補導されている。
  • 最年少で補導されたのは小学1年生の7歳。
  • SNSで動画を見るだけでなく、学校内で友人や上級生から誘われることで模倣が連鎖している可能性がある。

一部の少年たちにとっては「流行している遊び」という感覚なのかもしれませんが、逮捕者まで出ている以上、単なるSNS上の悪ふざけでは済まなくなっています。

今後、18歳の男が使用していたとされるアカウントの運営実態などが明らかになれば、誰がどのように少林寺レーシングを拡散させたのかについても新たな情報が出てくる可能性があります。

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