クマやイノシシによる被害が全国で問題になっている今、よく名前が挙がる団体が「猟友会」です。
その全国組織「大日本猟友会」のトップを務めているのが 佐々木洋平（ささき ようへい） さん。
狩猟の現場と行政の間に立ち「人と野生動物が共存できる社会」を目指して活動している人物です。
この記事では佐々木さんがどんな人なのか、経歴・学歴・家族構成などを交えて分かりやすく紹介していきます。
佐々木洋平とは
— 佐々木洋平 (@youhei420302) June 16, 2013
佐々木洋平さんは、全国のハンターをまとめる組織である 「大日本猟友会」 の会長です。
ここでまず整理しておきたいのが「ハンター」と「猟友会」の違い です。
ハンター … 狩猟免許を持って、実際に山に入って活動する人
猟友会 … そのハンターたちが所属する団体（組織）
つまりハンターは“人”、猟友会は“チーム（協会）” のような関係です。
ハンターの全員が猟友会に入っているわけではありませんがクマやイノシシの 駆除依頼は猟友会に届く ことが多く
実際に現場で動くのは 猟友会に所属しているハンター であることが一般的です。
そんな “ハンターの代表” でもあるのが大日本猟友会の会長である 佐々木洋平さん というわけです。
プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 佐々木 洋平（ささき ようへい） |
| 生年月日 | 1942年3月2日 |
| 出身地 | 岩手県一関市（旧・花泉町） |
| 主な役職 | 大日本猟友会 会長 / 岩手県猟友会 会長 |
| 前職 | 牧場経営者 / 岩手県議会議員 / 衆議院議員 |
経歴
- 1942年 岩手県花泉町の農家に生まれる
- 高校まで地元で過ごし自然や農業が身近な環境で育つ
- 東京農業大学に進学し畜産を専攻
→ 家畜の飼育や農村経営について深く学ぶ - 卒業後、酪農や牧場運営に関わる仕事を経験
→ 都市部と地方、双方の農業環境を知る - 地元に戻り自分の牧場を経営するようになる
→ 家畜を育てながら地域の農業と向き合う - 「地域をもっと良くしたい」と思い政治の道へ
- 1979年：岩手県議会議員に初当選（計4期）
→ 地域農業・高齢者支援・環境政策に力を入れる - 1996年：衆議院議員に当選（1期）
→ 国の制度づくりにも関わる - 2010年頃～：大日本猟友会 会長に就任
- 現在：
- 全国の猟友会をまとめる役割
- クマ・シカなどの鳥獣被害対策の提言
- 若いハンター育成や安全教育の推進
現場・地域・国の制度この3つを経験した珍しいタイプのハンター代表です。
学歴
- 岩手県立 一関第一高等学校
- 東京農業大学 畜産学科
動物と自然に関わる道を学生時代から一貫して選んできました。
家族構成
- 妻 … 地域活動に取り組み表彰されるほど地域貢献に尽力してきた人物
- 息子がいることが公表されています（事業関係者として紹介されることがある）
家族については多く語られていませんが「地域に根ざした家庭」 という印象が強いです。
これまでの活動
佐々木さんの活動は大きく “現場を支える” と “仕組みを整える” の二本柱です。
1．猟友会をまとめるリーダーとして
- 岩手県猟友会の代表を経て2010年に大日本猟友会会長に就任
- 全国の会員・関係団体と連携し次を推進
- 有害鳥獣の駆除（クマ・イノシシ・シカなど）
- 野生動物の生息調査
- キジ等の放鳥事業
- 山林保全・植樹といった環境保全
- 狩猟事故防止の安全講習・啓発
「山を守る」「農作物を守る」「暮らしを守る」を軸に現場の活動を下支えしています。
2．ハンターが活動しやすい環境づくり（制度・整備）
- 銃所持・狩猟免許に関する更新手続きの見直し
- 災害で銃が流失した場合の特例措置の必要性を提言
- 駆除に出向く会員の金銭的負担の軽減や補償の在り方を議論
近年のクマ被害の深刻化に対しては、「現場で動けるのは訓練されたハンター」という立場から警察・自衛隊との役割分担や実効性のある支援を訴えています。
3．“いまの時代に合う狩猟”も模索
- ジビエ（野生鳥獣肉）の普及を通じた資源活用
- ドローンやアプリを用いた効率的な調査・追跡
伝統に頼るだけでなくテクノロジーを取り入れた狩猟を後押ししています。
人柄がわかるエピソード
出発点は「憧れ」
学生時代、研修先で見た “野生と向き合う人の姿” に心を動かされ狩猟に惹かれるように。
最初の動機はシンプルな憧れでしたがその後は地域や制度という広い視点へとつながっていきます。
自分の牧場より「地域」を選ぶ決断
牧場経営への愛着は強かったものの地域の課題を変えるために政治の道へ。
個人の仕事より地域全体の利益を優先する姿勢が一貫した選択の背景にあります。
■ 震災の痛みを制度改善へ
東日本大震災で多くのハンターが銃を失い狩猟を続けられなくなった現実を見たことが災害時の特例措置 を求める働きかけの起点に。
経験を“制度の改善”につなげていくタイプです。
■ 「狩猟は地域を守る行動」
佐々木さんは狩猟を娯楽として語りません。
人の暮らしと農地を守るための狩猟。
命と向き合う重さを正面から受け止め責任と安全を何より重視しています。
まとめ
- 農家出身→畜産→牧場経営→県議→衆院→猟友会会長 と現場も制度も知る稀有な経歴
- 現場を支える実務 と 仕組みを整える制度面 の双方から狩猟と地域を支えてきた
- クマ・イノシシ・シカなどの被害が広がる現在、訓練されたハンターの活動環境整備と安全 を最優先に提言
- 伝統だけに頼らずジビエやテクノロジー など新しい取り組みも推進
佐々木洋平さんは、「狩猟で地域の暮らしを守る」 という使命感を持ち現場と行政の間をつなぎながら“人と野生の共生”を具体的に進めるリーダーです。
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