大谷翔平選手の元通訳・水原一平さんのギャンブル&巨額送金スキャンダルを題材にしたドラマシリーズ。
その脚本とショーランナー(シリーズ全体をまとめる人)として名前が出ているのが、アレックス・コンヴェリー(Alex Convery)さんです。
- 「ジャスティン・リンはワイスピの監督として有名だけど、アレックス・コンヴェリーって誰?」
- 「『AIR/エア』の脚本家らしいけど、どんな作風の人なのか気になる」
そんな人向けに
- アレックス・コンヴェリーのプロフィール・経歴
- 代表作『AIR/エア』など脚本作品の特徴
- 水原一平ドラマではどんな脚本になりそうか
このあたりを整理していきます。

監督側ばかり注目されがちですが、通訳目線の物語になるなら“脚本家がどんな人か”もかなり重要だな…と思い別で一本まとめておきたくなりました。
アレックス・コンヴェリーはどんな人?プロフィール・経歴
まずは基本的なプロフィールからです。
- 名前:Alex Convery(アレックス・コンヴェリー)
- 生年:1992年生まれ(30代前半)
- 出身:アメリカ・シカゴ生まれ、シカゴ近郊の郊外(ナパービルやウェスタン・スプリングス周辺)で育つ
- 学歴:USC(南カリフォルニア大学)映画学部・スクール・オブ・シネマティックアーツで脚本を専攻
- 職業:映画・ドラマの脚本家(Screenwriter)、ショーランナー
シカゴ郊外で育ち学生時代から脚本・戯曲を書き始め、大学では本格的に脚本を学んできたタイプの“ガチ文筆系クリエイター”です。
「ブラックリスト」常連の“注目株”脚本家
ハリウッドには、その年に高く評価された未制作脚本をまとめた 「ブラックリスト(The Black List)」 という有名なリストがあります。
アレックス・コンヴェリーは、このブラックリストに複数回名前が載っている脚本家です。
- 2018年 『Bag Man』
- 2021年 『Air Jordan』(のちの映画『AIR/エア』の元脚本)
といったオリジナル脚本が選出されていて「売れる前から同業者のあいだでは評価が高かったライター」
というポジションだったことが分かります。
『AIR/エア』で一気にブレイク
そんな彼の名前を一気に世界に広げたのが、2023年公開の映画 『AIR/エア』 です。
- 監督:ベン・アフレック
- 脚本:アレックス・コンヴェリー
- 内容:マイケル・ジョーダンとナイキ「エア・ジョーダン」誕生までのビジネスの裏側を描くスポーツドラマ
この作品は
- “エア・ジョーダン誕生”という実話
- ほぼ会議室とオフィスだけで進んでいくストーリー
- それなのに最後まで飽きずに見られる脚本構成
が高く評価されコンヴェリーは一気に「要注目の若手脚本家」という扱いになりました。
Varietyの「10 Screenwriters to Watch(今見るべき脚本家10人)」にも選ばれていて、
“これから作品が増えていくタイプの新進気鋭ライター”という立ち位置です。



年齢もまだ30代前半で、いわゆる“すでに何十本もヒットを書いてきた大ベテラン”ではありません。
ただ、ブラックリスト常連→『AIR』でブレイク→水原ドラマでショーランナー起用、という流れを見ると業界内での期待値はかなり高そうだと感じます。




代表作『AIR/エア』など脚本作品まとめ
続いて、アレックス・コンヴェリーが手がけてきた代表的な作品や脚本の特徴を簡単に整理します。
代表作:『AIR/エア』
『AIR/エア』は、ナイキがまだ“バスケットボール界の弱小ブランド”だった時代に
マイケル・ジョーダンと歴史的な契約を結ぶまでを描いたスポーツビジネスドラマです。
ポイントをまとめると…
- メイン舞台はオフィス・会議室・家のリビング
- なのに「ほぼ会話だけ」でテンポよく見せていく構成
- スポーツではなく“スポーツビジネスの駆け引き”をエンタメにしている
- 実在の人物(ジョーダン家・ナイキ側)を過度にヒーロー化しすぎないバランス
特に評価されているのが
・会議室での交渉を“ほぼサスペンス”として見せる構成
・スポーツの試合ではなく、言葉と決断の積み重ねに緊張感を持たせる脚本
といった部分です。
ブラックリスト入りした他の脚本
まだ映像化されていないものも含めて、アレックス・コンヴェリーのオリジナル脚本にはこんなものがあります。
- 『Bag Man』
→ 2018年ブラックリスト入りの脚本。詳細は公開情報が限られていますが、政治やスキャンダル要素を含んだクライム寄りの作品と紹介されています。 - 『Air Jordan』
→ 2021年ブラックリスト入り。『AIR/エア』の元になった脚本で、ここから映画版に発展していきました。
また、今後のプロジェクトとして
- タイガー・ウッズの「タイガー・スラム」(4大会連続メジャー制覇)を題材にした『The Tiger Slam』の脚本も担当予定
と報じられていて、「スポーツ×実在の人物×ビジネス/栄光と挫折」というジャンルを得意としていることがうかがえます。
作風の特徴
インタビューや記事をざっと見るとアレックス・コンヴェリーの脚本にはこんな特徴があると語られています。
- “スポーツオタク”気質が強くスポーツ史・ドキュメンタリーから着想を得ることが多い
- 会議室やオフィスなど動きが少ない舞台を「会話のリズム」で見せる
- 実在の人物・ブランドを扱うときに「本人に対するリスペクト」と「ドラマとしての面白さ」のバランスを重視
- いわゆる“ヒーロー礼賛”ではなく、その裏にあるビジネスや葛藤を描くのが好きなタイプの脚本家



『AIR』を見た人なら分かると思うのですが“シュートが決まる瞬間”ではなく“契約書にサインするまでの胃の痛い時間”を面白くする人なんですよね。
水原一平ドラマも「スポーツビジネスの裏側」という意味ではかなり相性が良さそうです。
気になる水原一平ドラマの脚本は
ここからは、「まだ公式な脚本内容は出ていない」前提で、報道されている情報+これまでの作風から“どうなりそうか”を考えてみます。
公式に発表されている立ち位置
現時点の海外報道では、水原一平ドラマについてこんな形で伝えられています。
- 制作:Lionsgate Television
- 放送局:Starz
- 監督:ジャスティン・リン(『ワイルド・スピード』シリーズなど)
- 脚本・ショーランナー:アレックス・コンヴェリー
- 物語の軸:
「ほぼ無名の通訳が世界的スター・大谷翔平選手のそばに立つ存在になり、その後ギャンブルと巨額窃盗で転落していくストーリー」
つまり、シリーズ全体のトーンや方向性はコンヴェリーが握る形でジャスティン・リンが監督・共同脚本として入る布陣です。
どんな脚本になりそうか(作風からの予想)
あくまで“これまでの作品からの予想”ですが、こんな方向性が考えられます。
1)「裏方」視点からのスポーツドラマ
『AIR』も水原一平ドラマも
- コートに立つスーパースター本人
- その周りで動く“裏方”の人間
という構図が共通しています。
そのため脚本としても
- 大谷翔平選手を「常に真正面から映す」より、“通訳から見えるスター像”として描く
- 試合シーンよりも、ロッカールーム・移動・通訳ブース・会食など「スターの隣の席」から見える世界にフォーカス
といった形になっていく可能性が高そうです。
2)会議室・取引・司法のシーンが多めの構成
水原一平さんの事件そのものは
- 違法賭博
- 銀行口座からの不正送金
- 司法取引・裁判・量刑
といった“かなり法律寄り・ビジネス寄り”の要素が強い事件です。
ここに『AIR』的なコンヴェリーの作風が乗ると
- 弁護士とのやりとり
- MLBや球団側の調査・会議
- メディア報道が広がっていく過程
- 司法取引や証言内容をめぐる交渉
といった部分をじわじわと緊張感を持たせながら描いていく構成になりそうです。


3)「依存」と「自己正当化」の内面描写
ギャンブル依存の話は、そのまま描くと単なる“悪いことをした人の話”になってしまいます。
コンヴェリーが『AIR』で見せていたのは
- ビジネスの駆け引きの裏にある「これは本当に正しいのか?」という葛藤
- 自分の決断をどう正当化していくのか
といった心理の部分でした。
水原一平ドラマでも
- 「最初の一歩」をどう描くか
- 「ここで止めればまだ戻れたのに」というポイント
- 自分自身への言い訳や周囲への嘘の積み重ね
など、“落ちていくまでの心の動き”にかなりページを使う脚本になるのではないかという気配があります。
4)被害者としての大谷翔平選手の描き方
大谷翔平選手については、MLBの調査や司法当局の発表でも「被害者」とされています。
そのため脚本としても
- 大谷翔平選手側を“悪役”としては描かない
- あくまで、水原一平の物語の“背景”にいる存在
- 信頼していたからこそ、裏切られたときの落差が大きくなる構図
といった描き方がメインになってきそうです。



『AIR』でも、マイケル・ジョーダン本人はあえて表に出しすぎず、
“周りの大人たちの物語”として描いていたのが印象的でした。
水原ドラマでも、大谷選手はあくまで“物語の中心にいるけれど、視点の外にいる存在”という扱いになりそうな気がしています。
まとめ
最後に、この記事の内容をコンパクトに整理しておきます。
- アレックス・コンヴェリーは、シカゴ生まれ・USC映画学部出身の“注目株”脚本家
- 代表作は『AIR/エア』で、ナイキ×マイケル・ジョーダンの契約秘話を会議室ドラマとして描いて高評価
- スポーツ実話ものを得意とし、水原一平ドラマではStarz作品のショーランナー兼脚本家を担当
- “スター本人”ではなく“隣にいた通訳”の視点や、交渉・司法・依存のドラマに重心が置かれる脚本になりそう
ジャスティン・リンの名前ばかりが目立ちますが、
「誰の視点で、どこまで踏み込んで描くか」を決めるのは脚本家側の役割がかなり大きいです。
アレックス・コンヴェリーの過去作やインタビューを追ってみると、
今回の水原一平ドラマも“スポーツの栄光”より“信頼と崩壊のドラマ”寄りの作品になっていきそうな気がしますね。


















コメント