2025年10月4日深夜放送のTBS系バラエティ番組『オールスター後夜祭’25秋』で、
出題された「165キロクイズ」が大きな波紋を呼びました。
番組では広末涼子さんの名前が選択肢に登場し、所属事務所が正式に抗議。
TBSは後日、謝罪と削除対応を発表しました。
この記事では、騒動の流れを初心者向けにわかりやすく整理します。
TBS系『オールスター後夜祭』とは
『オールスター後夜祭』は、TBSの大型特番『オールスター感謝祭』の放送後に流れる深夜のクイズ・バラエティ番組です。
MCは有吉弘行さんと高山一実さん。
芸人を中心とした軽妙なトークやユーモアが特徴で、
“裏感謝祭”とも呼ばれる人気企画です。
ただし今回は、バラエティの枠を超えた問題提起が生まれる結果となりました。
問題となった“165キロクイズ”とは
番組で出題されたのは、次の問題でした。
「時速165キロを出したことがないのは?」
選択肢は以下の4人。
- 大谷翔平
- 佐々木朗希
- 伊良部秀輝
- 広末涼子
クイズの構造上、「伊良部秀輝さんが165キロを出していない(投球記録)」という意味で“正解”とされました。
しかし、番組の進行中に「広末さんは事故の際に時速165キロを出していたと報じられている」
と補足説明が入ったことで、“広末さんを笑いの対象にした”という点が問題の本質となりました。
広末涼子のクイズに至るまでの経緯を時系列で
- 2025年4月7日
静岡県の新東名高速道路で、広末涼子さんの運転する乗用車が絡む交通事故が発生。
同日深夜、搬送先の病院で看護師にけがを負わせたとして傷害容疑で現行犯逮捕されたと報じられました。 - 4月16日
処分保留で釈放。違法薬物は検出されず、以後は任意捜査に切り替え。 - 10月4日
TBS系『オールスター後夜祭’25秋』で「165キロクイズ」が放送され、広末さんの名前が登場。 - 10月6日
所属事務所が「不適切な内容」としてTBSに内容証明で正式抗議。 - 10月9日
TBSが公式に謝罪文を発表し、該当部分を配信から削除。 - 10月10日
広末さんの事務所が「迅速で誠実な対応に感謝」とコメントを発表。
何が問題だったのか
- 未確定情報を扱った点
「時速165キロ」という数字は、公的な発表ではなく一部報道に基づくものでした。 - 捜査中の案件を笑いの題材にした点
TBSも謝罪文で「現在捜査中の交通事故をクイズの題材として扱ったことは不適切だった」と認めています。 - 故人や当事者への配慮不足
故・伊良部秀輝さんを選択肢に含めたこと、広末さんの名誉に関わる扱いをした点が倫理的に問題視されました。 - 制作側のチェック体制
企画・台本段階で内容を止められなかった構成やチェック体制の甘さも指摘されています。
SNSやコメント欄での主な意見(中立的要約)
- 「遺族への配慮が足りない」「故人を正解に使うのは不謹慎」
- 「広末さんを笑いの対象にするのは不適切」
- 「制作側のモラルが問われる」「台本チェックはどうなっていたのか」
- 「報道を元にした情報をそのまま“事実扱い”するのは危険」
- 「笑ってはいけない場面を笑いにしてしまった」と視聴者側の反省を促す声も。
まとめ
『オールスター後夜祭』は深夜ならではの自由な笑いが魅力の番組ですが、
今回の「165キロクイズ」では事実確認の不十分さと人への配慮不足が問題となりました。
広末さんの事故はまだ捜査中であり、確定情報ではない段階で取り上げられたこと。
また、故人を選択肢に含めて笑いを誘う構成になっていたことが視聴者の反発を招きました。
TBSは謝罪し事務所も対応に理解を示したものの
この件は「バラエティにおける表現の自由と人権配慮の線引き」を考えさせる出来事となりました。
“面白さ”の前に、人への思いやりを忘れない。
今回の問題が、テレビ業界全体にとってその意識を見直すきっかけになりそうです。

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