ニュースやSNSで名前を見る機会が増えてきた、日本維新の会の国会議員・遠藤敬(えんどう たかし)さん。
特に話題になっているのが、自民党との連立や「衆議院議員の定数削減」をめぐるやり取りの中で出てきたとされる
「連立離脱しても知らんで」
という強い一言です。
このフレーズだけを聞くと
- 「こんなことを言う人ってどんな政治家なの?」
- 「維新の中でどれくらい力を持っている人なんだろう?」
- 「維新で力があるのは吉村さんや藤田さんじゃないの?」
といろいろ気になってしまいますよね。
この記事では
- 遠藤敬とはどんな人なのか(プロフィール・経歴)
- 維新の中でどんなポジションにいるのか
- 「連立離脱しても知らんで」という言葉が出た場面
- その発言意図
- 自民党や政界・SNSの受け止め方
をできるだけわかりやすい言葉で整理していきます。
遠藤敬とは(プロフィール・経歴)
遠藤敬はうどん屋を経営していたらしいが、この顔つきから繰り出されるうどんは絶対に美味い。間違いない。 pic.twitter.com/slSnPVIW2h
— 中マニ@飲み食いペニス遠藤 (@kishimanida230) December 3, 2025
まずは基本的なプロフィールから。
- 名前:遠藤 敬(えんどう たかし)
- 生年月日:1968年6月6日(2025年時点57歳)
- 出身地:大阪府高石市
- 所属政党:日本維新の会(大阪維新の会)
- 選挙区:衆議院・大阪18区(当選5回)
- 主な役職:
- 日本維新の会 国会対策委員長
- 内閣総理大臣補佐官(連立合意政策推進担当)
商売と地域活動から国政へ
簡単な経歴を紹介するとこのような流れです。
- 泉州地域(大阪府高石市)で生まれ育つ
- 大阪産業大学附属高等学校(大産大高)を卒業
- 地元でうどん屋など飲食店の経営や不動産管理の仕事に携わる
- 高石青年会議所理事長、堺高石青年会議所初代理事長
- 日本青年会議所 大阪ブロック協議会長、日本教育再生機構 大阪会長などを歴任
- 2012年の衆院選で大阪18区から初当選し、その後5期連続で当選
公式プロフィールでも
「昭和43年(1968年)6月6日 泉州生まれの泉州育ち」
と書かれていていわゆる“官僚エリートコース”ではなく
地元で商売をしながら地域活動に根を張りその延長線上で国政に入った叩き上げタイプの政治家であることがわかります。
維新でのポジション
今の遠藤さんの立ち位置をひと言でいうと
「自民×維新連立で水面下の交渉を仕切るキーマン」
です。
主な役割は
- 日本維新の会 国会対策委員長(国対委員長)
- 高市内閣の内閣総理大臣補佐官(連立合意政策推進担当)
国対委員長=“段取りと交渉”の責任者
国会対策委員長(国対委員長)は
- どの法案をいつ審議・採決するか
- 他党とどの順番で話し合うか
- 対立したときにどこまで譲ってどこから譲らないか
といった国会運営の「段取り&交渉」を一手に引き受ける役職です。
公式サイトでも「党国会対策委員長」「衆院5期目」と紹介されており、
維新の国会運営の“現場責任者”であることが分かります。
「表の維新」と「裏のキーマン」
週刊ポストの記事を紹介する形のニュースでは、遠藤さんについて
「“連立のキーマン”維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官」
といった表現も使われていて自民・維新連立の中でかなり重要な位置づけをされていることが分かります。
正直、私自身もそれまでは
「維新で一番力を持っているのは、吉村洋文代表と藤田文武共同代表なんじゃないか」
と思っていました。
テレビや会見で前に出るのは、いつもこの2人ですしニュースで名前が出るのもだいたい吉村さんか藤田さんですよね。
ところが連立協議や議員定数削減のニュースを追っていくと、
- 高市早苗首相と維新との間で交渉の段取りを組む
- 自民党側に「定数削減」を飲ませるための駆け引きをする
といった場面で実際に政権のど真ん中と細かいやりとりをしているのは、
国対委員長である遠藤さんだと感じるシーンが増えました。
「表で目立つのが吉村&藤田コンビ。その裏側で、連立や法案の実務を仕切っているのが遠藤敬。」
今回の件はそんな構図がよりハッキリ見えてきた出来事だったように思います。
「連立離脱しても知らんで」とはどの場面で出たのか
では、問題のフレーズはどんな場面で出てきたのでしょうか。
毎日新聞の政治連載「高市政権の行方 読む政治」によると、次のような流れだったと報じられています。
- 公明党が自民党との連立を離脱
- その穴を埋める形で、自民党と日本維新の会が「連立合意」
- 合意文書に「衆院議員定数の1割削減を目指す」と明記
- その「1割削減」をどう制度化するかを詰める過程で
- 維新側:
「1年以内に選挙制度の結論が出なければ、自動的に45議席削減する」という条文を入れたい - 自民側:
その“自動削減条項”には強い抵抗があり、なかなか飲もうとしない
- 維新側:
- こうした綱引きが続く中で11月27日の夜、遠藤国対委員長が党内に 「連立離脱しても知らんで、と言え」と号令をかけた——と報じられた
この一言はネットの「ネタ」ではなく
自民×維新連立の実務交渉の中で飛び出した“本気の交渉カード”
として紹介されています。
発言意図とは
遠藤さん本人が記者会見などで「こういう意図でした」と細かく説明したわけではありませんが、
報道や解説から読み取れる範囲で意図を3つに分けて整理してみます。
① 自民党に「本気度」を迫る
- 連立合意に「定数1割削減」と書いただけで結局何も変わらない
- そんな“言うだけ改革”で終わらせたくない
という思いから
「1年以内に選挙制度改革の結論が出なければ、自動的に45議席削減」
という“逃げ道の少ない条文”を入れようとしたとされています。
維新にとって「身を切る改革」は看板政策。
「ここで譲ったら、また『やります』と言うだけになってしまう」
という危機感が強い言葉につながったと考えられます。
② 少数与党になった自民への“交渉カード”
公明党が抜けたあとの自民党は、単独では安定多数ぎりぎりの“少数与党”です。
その穴を維新との連立や「閣外協力」で埋めている構図なので
「連立離脱してもいい」というカード自体が、政権にとっては大きなプレッシャー
になります。
国対委員長としては
- 連立を続けるメリット
- 連立が崩れたときのリスク
の両方を理解したうえで、
「ここで押しておかないと定数削減は進まない」
と判断した結果の一言だったと読むこともできます。
③ 関西弁の“ノリ”も混ざった口調
「〜しても知らんで」というフレーズは関西ではよく使われる言い方です。
- 「そんなことしてたら、あとで知らんで?」
- 「それで失敗しても知らんで」
のように本気と“ちょっとしたノリ”が混ざった口調だった可能性もあります。
ただ今回のテーマは
「議員定数削減」と「連立政権」
というかなり重めの話。
そこにこのフレーズだけが切り取られて広まったことで
- 「恫喝っぽい」
- 「ガラが悪すぎる」
と受け取る人も多く、言い方のインパクトだけが一人歩きしてしまった面もありそうです。
自民党や政界の受け止め方
自民党がこのフレーズだけを名指しで批判したという報道は出ていませんが、
毎日新聞や週刊誌などを読むとだいたい次のような空気感が伝わってきます。
- 自民党内には「これ以上、自民の議席を減らしたくない」という本音が強い
- 地方組織や中堅議員を中心に「自動削減条項」への抵抗感がかなり大きい
- ただし、公明党離脱後の“少数与党”という状況もあり維新との連立は崩したくない
そのため
「そんな言い方をするなら連立をやめよう」
と強く言い返したくても実際にはそう簡単には言えないという微妙な立場に立たされているようです。
一方、週刊ポストの記事では
「“連立のキーマン”維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官」
と紹介されており、高市政権の中枢と維新の橋渡し役としてかなり重い役割を担っている人物として描かれています。
SNSの反応
「連立離脱しても知らんで」はX(旧Twitter)やブログでも大きな話題になりました。
言葉遣いへの批判
まず目立つのは「言い方がきつすぎる」という批判的な声です。
あるポストでは毎日新聞の記事を引用しながら、
「このセリフはチンピラのそれではない。閣外協力ながら与党入りした政党のものである。」
と「与党側の言葉としてどうなのか」と問題視するコメントが出ています。
別の投稿では
「維新の遠藤敬国対委員長 『連立離脱しても知らんで、と言え』 恫喝的手法は橋下徹が大阪維新の会を結党以来の常套手段だ。」
と“恫喝的だ”という批判も見られます。
「維新らしい」「本気度は伝わる」という見方
一方でブログの解説などでは
- 「ストレートすぎる物言いはいかにも維新らしい」
- 「ネットのネタではなく、実務交渉の中で出てきた“本気のカード”だ」
といった受け止め方も紹介されています。
言い方だけ切り取ればきつく聞こえるけれど“身を切る改革をやらせたい”という本気度は伝わる
と感じている人も一定数いるようです。
「吉村&藤田が表、遠藤が裏」という構図への気づき
今回の報道や解説をきっかけに
「維新で一番力を持っているのは吉村代表や藤田共同代表だと思っていたけど、実際に政権のど真ん中とやりとりしているのは遠藤国対なんだな」
と感じた人も少なくないと思います。
私もその一人です。
これまでは「維新=吉村さん&藤田さん」というイメージが強かったのですが、ニュースを追っていくと
- 高市首相と維新の間で連立の中身を詰める
- 定数削減をめぐる攻防の“窓口”を担う
といった、裏方の実務を支えているのが遠藤さんだという構図がだんだん見えてきます。
今回の「連立離脱しても知らんで」は、そうした舞台裏の力関係や維新の中での役割分担が浮き彫りになった出来事でもあったと感じます。
まとめ
- 遠藤敬さんは、大阪18区選出・5期目の維新衆院議員で党国対委員長&首相補佐官として連立交渉の中心にいる。
- 「泉州生まれの泉州育ち」で地域活動や青年会議所を経て国政に入った“地元叩き上げ”タイプ。
- 「連立離脱しても知らんで」は、衆院定数1割削減をめぐり自民に身を切る改革の本気度を迫る中で出た強い一言とされる。
- 公明離脱後の“少数与党”事情から、自民は維新との連立を維持したい一方「自動削減条項」には強く抵抗している。
- SNSでは「恫喝」「ガラが悪い」という批判と「維新らしいストレートさ」「本気度は伝わる」という評価が交錯し吉村&藤田とは別の“裏のキーマン”として遠藤さんへの注目も高まっている。
これまで「維新=吉村さん&藤田さん」という“表のイメージ”が中心だった中で
政権との具体的な交渉を担う「裏のキーマン」としての遠藤敬という存在が改めて浮き彫りになったと言えます。
今後も、定数削減をめぐる議論の行方とあわせて遠藤さんの発言や動きに一層注目が集まりそうです。




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