2026年11月1日、米G1・BCスプリントを制したテーオーエルビスの鞍上として、坂井瑠星騎手が再び世界の舞台で大きな結果を残しました。
近年はフォーエバーヤングやレモンポップなど数々の名馬に騎乗し、日本だけでなく海外の大レースでも存在感を高めています。
父親や競馬一家としての家族背景、これまでの経歴、海外で活躍するまでの歩みを詳しく見ていきます。
坂井瑠星騎手は何者?
坂井瑠星騎手は、栗東・矢作芳人厩舎に所属し、国内外のG1で活躍を続けているJRA騎手です。
| 名前 | 坂井瑠星 |
|---|---|
| 読み方 | さかい りゅうせい |
| 生年月日 | 1997年5月31日 |
| 年齢 | 29歳(2026年11月時点) |
| 出身地 | 東京都 |
| 所属 | 栗東・矢作芳人厩舎 |
| 騎手デビュー | 2016年 |
| 競馬学校 | 32期生 |
| 父親 | 坂井英光(元騎手・現調教師) |
| 叔父 | 坂井薫人(元騎手) |
| 主な騎乗馬 | フォーエバーヤング、レモンポップ、テーオーエルビス、スタニングローズなど |
坂井瑠星騎手は2016年3月に騎手としてデビューし、同年4月にJRA初勝利を挙げました。
デビュー当初から海外志向が強く、若手時代にオーストラリアへ長期遠征するなど、日本の若手騎手としては早い段階から世界を意識した経験を積んできました。
その後は国内G1だけでなく、サウジアラビア、アメリカ、ドバイなど世界各国の大レースで勝利しています。
特にフォーエバーヤングとのコンビでは、世界最高峰のダート競走で歴史的な勝利を重ねており、日本競馬を代表する騎手の一人となっています。
坂井瑠星騎手の父親は元騎手の坂井英光
坂井瑠星騎手の父親は、地方競馬で2000勝以上を挙げた元騎手の坂井英光さんです。
| 名前 | 坂井英光 |
|---|---|
| 読み方 | さかい ひでみつ |
| 生年月日 | 1975年4月11日 |
| 出身地 | 愛知県 |
| 元所属 | 大井競馬 |
| 騎手デビュー | 1995年 |
| 地方競馬通算勝利 | 2000勝以上 |
| 現在 | 大井競馬の調教師 |
坂井英光さんは1995年に大井競馬で騎手デビューしました。
長年にわたって南関東競馬の第一線で活躍し、2018年には地方競馬通算2000勝を達成しています。
2019年に調教師試験へ合格し、24年間続けた騎手生活を終えて調教師へ転身しました。
騎手としての最終的な通算成績は2万戦近くに迫る騎乗数と、2000勝を超える勝利数を記録しています。
父・坂井英光は現在も大井競馬で調教師として活躍
坂井英光さんは騎手引退後も競馬界を離れたわけではありません。
大井競馬の調教師として厩舎を構え、現在も競走馬を管理しています。
サヨノネイチヤ、デュードヴァン、ジャスティンなどで重賞を勝利し、調教師としても実績を積み上げています。
2026年にも管理馬で重賞勝利を挙げており、父は地方競馬の調教師、息子はJRAのトップ騎手として、それぞれ競馬界の第一線で活動しています。
2016年には父親と親子対決も実現
坂井瑠星騎手がデビューした2016年には、父・坂井英光さんとの親子対決も実現しています。
2016年11月の川崎競馬で、当時大井所属の現役騎手だった父・英光さんと、JRA所属の瑠星騎手が同じレースに騎乗しました。
父が地方競馬、息子が中央競馬と所属が異なっていたため、親子が直接対戦する機会は多くありませんでした。
デビュー1年目に父親と同じレースで騎乗したことは、坂井瑠星騎手のキャリア初期を象徴するエピソードの一つです。
坂井瑠星騎手は競馬一家で育った
坂井瑠星騎手は父親だけでなく、親族にも競馬関係者がいる競馬一家に生まれています。
叔父の坂井薫人も元騎手
坂井瑠星騎手の叔父にあたる坂井薫人さんも元騎手です。
父・坂井英光さんが元騎手で現在は調教師、叔父も元騎手という家庭環境で育ったことになります。
さらに父・英光さんの父親、つまり坂井瑠星騎手の祖父も名古屋競馬場で厩務員として働いていました。
祖父、父、叔父、そして瑠星騎手と、複数の世代にわたって競馬に関わる家系だったことが分かります。
父親の背中を見ながら騎手を目指した
坂井瑠星騎手にとって、幼い頃から騎手という仕事は身近な存在だったと考えられます。
父・英光さんは大井競馬で長くトップクラスの騎手として活動しており、地方競馬通算2000勝という大きな実績を残しました。
その環境から坂井瑠星騎手も騎手の道へ進み、2013年にJRA競馬学校へ入学しています。
父と同じ地方競馬ではなく、JRA騎手として中央競馬の世界へ進んだ点も特徴です。
坂井瑠星騎手の経歴は?
坂井瑠星騎手はデビュー後、国内で経験を積むだけでなく積極的に海外へ出たことが、その後のキャリアにつながっています。
2016年に矢作芳人厩舎からデビュー
坂井瑠星騎手はJRA競馬学校32期生として騎手免許を取得し、2016年3月にデビューしました。
同期には荻野極騎手、木幡巧也騎手、藤田菜七子さんらがいます。
所属したのは、世界への挑戦を積極的に続けている矢作芳人厩舎でした。
この矢作芳人調教師との出会いが、その後の坂井瑠星騎手の騎手人生に大きな影響を与えることになります。
デビュー2年目にオーストラリアへ長期遠征
坂井瑠星騎手の大きな特徴が、若手時代から積極的に海外へ出ていることです。
2017年11月、デビュー2年目ながらオーストラリアへの長期遠征を開始しました。
当初は約半年間の予定で現地の厩舎に所属し、日本とは異なる競馬や騎乗スタイルを経験しています。
その後もオーストラリアだけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、中東など世界各国で騎乗経験を重ねました。
矢作芳人調教師も早い段階から坂井瑠星騎手を世界で通用する騎手に育てる方針を示しており、海外経験は計画的に積まれてきたものです。
2019年にJRA重賞初制覇
国内で最初の大きな転機となったのが2019年です。
ノーワンに騎乗したフィリーズレビューを制し、JRA重賞初勝利を挙げました。
同年にはドレッドノータスとの京都大賞典、サトノガーネットとの中日新聞杯も勝利しています。
若手騎手として着実に重賞で結果を残し始めました。
2020年にダノンファラオで交流G1初制覇
2020年にはダノンファラオに騎乗し、ジャパンダートダービーを制覇しました。
これが坂井瑠星騎手にとって初めての交流G1・Jpn1制覇となりました。
その後、坂井瑠星騎手は特にダートの有力馬とのコンビで大きな実績を残していくようになります。
2022年秋華賞で中央G1初制覇
坂井瑠星騎手がJRAのG1初勝利を飾ったのは、2022年の秋華賞でした。
騎乗馬はスタニングローズです。
好位からレースを進めると、直線で先頭に立ち、ナミュールやスターズオンアースの追撃を振り切って優勝しました。
2016年のデビューから約6年半で、念願となる中央G1タイトルを獲得したことになります。
この勝利以降、坂井瑠星騎手はG1の舞台でも有力馬への騎乗が増えていきました。
レモンポップとのコンビでもG1を次々制覇
坂井瑠星騎手をトップジョッキーの一人へ押し上げた存在の一頭がレモンポップです。
2023年のフェブラリーSでは初めてレモンポップに騎乗し、1番人気に応えて優勝しました。
同年には盛岡のマイルチャンピオンシップ南部杯を大差で制覇。
さらにチャンピオンズCでは大外枠から逃げ切り、レモンポップをダート王へと導きました。
2024年にもレモンポップとのコンビで、さきたま杯やマイルチャンピオンシップ南部杯、チャンピオンズCなどを制しています。
レモンポップとの活躍によって、坂井瑠星騎手のダート戦での強さも広く知られるようになりました。
フォーエバーヤングとの出会いで世界へ
坂井瑠星騎手の世界的な評価をさらに高めたのが、矢作芳人厩舎のフォーエバーヤングです。
3歳時から海外の大レースへ挑戦
フォーエバーヤングにはデビュー当初から坂井瑠星騎手が騎乗しています。
2024年にはサウジダービー、UAEダービーを連勝し、アメリカのケンタッキーダービーへ挑戦しました。
ケンタッキーダービーでは勝ち馬と僅差の3着に入り、日本調教馬による同レース制覇へあと一歩まで迫りました。
帰国後はジャパンダートクラシックや東京大賞典などを制しています。
2025年サウジカップで世界最高賞金レースを制覇
2025年には世界最高賞金レースとして知られるサウジカップへ挑戦しました。
世界的強豪のロマンチックウォリアーとの激しい競り合いを制し、フォーエバーヤングが優勝。
坂井瑠星騎手にとっても世界のトップホースを相手に挙げた大きな勝利となりました。
2025年BCクラシックで日本調教馬初制覇
さらに2025年11月には、アメリカ競馬最高峰の一戦であるBCクラシックにフォーエバーヤングで挑戦しました。
前年2024年は3着でしたが、再挑戦となった2025年に優勝。
日本調教馬として史上初めてBCクラシックを制する歴史的快挙を成し遂げました。
フォーエバーヤングは2025年度のJRA年度代表馬にも選出されています。
2026年にはサウジカップ連覇
2026年2月には再びフォーエバーヤングでサウジカップへ出走しました。
1番人気に支持されると、ナイソスを1馬身退けて優勝。
2025年に続いてサウジカップを連覇するという大きな実績を残しました。
坂井瑠星騎手は若手時代から海外経験を積んできましたが、その経験が世界最高峰のレースで結果となって表れているといえそうです。
テーオーエルビスでBCスプリント制覇
2026年11月1日には、テーオーエルビスとのコンビで再びアメリカ競馬に歴史を刻みました。
現地時間10月31日に米キーンランド競馬場で行われたBCスプリントに、テーオーエルビスで出走。
ダート1200メートルで争われる世界最高峰のスプリントG1で、13頭立ての2番人気に支持されました。
大外に近い11番ゲートからスタートすると、序盤は前の争いに加わらず脚をためました。
直線では1番人気のイングリッシュマンが抜け出しましたが、テーオーエルビスが外から強烈な末脚を発揮。
最後は1馬身1/4差をつけて差し切り、1分08秒20のタイムで優勝しました。
日本調教馬としてBCスプリント初勝利
BCスプリントには、2000年のアグネスワールドを皮切りに日本調教馬が何度も挑戦してきました。
マテラスカイ、ジャスパープリンス、ドンフランキー、リメイクなども出走しましたが、これまで優勝馬は出ていませんでした。
テーオーエルビスの勝利は、日本調教馬としてBCスプリント史上初の優勝です。
坂井瑠星騎手は2025年にフォーエバーヤングでBCクラシックを日本調教馬として初制覇しており、翌2026年にはBCスプリントでも初制覇を達成したことになります。
チャーチルダウンズSに続く米G1連勝
坂井瑠星騎手とテーオーエルビスは、BCスプリントで初めてコンビを組んだわけではありません。
2026年5月の米G1・チャーチルダウンズSでも騎乗し、3馬身1/4差で圧勝しています。
そのため今回のBCスプリントで、テーオーエルビスは米国ダートG1を2連勝しました。
坂井瑠星騎手も同馬の能力を知る立場として、世界最高峰のスプリント戦で結果を残しました。
レース後には「信じられない」と喜び
BCスプリント制覇後、坂井瑠星騎手は大きな喜びを見せています。
スプリントという舞台で勝利できたことへの驚きとともに、テーオーエルビスの走りを高く評価しました。
多くの期待を背負う中で結果を残せたことについても喜びを語っています。
国内の条件戦から急成長したテーオーエルビスと、世界各国で経験を積み重ねてきた坂井瑠星騎手のコンビが、アメリカの大舞台で結果を残す形となりました。
坂井瑠星騎手はなぜ海外で強い?
坂井瑠星騎手が海外で結果を残している背景には、若手時代から積み重ねてきた豊富な海外経験があります。
デビュー直後から海外経験を積んだ
坂井瑠星騎手は、まだJRAで十分な実績を残す前のデビュー2年目からオーストラリアへ渡りました。
現地では長期間生活しながら調教やレースに騎乗し、日本とは異なる競馬文化やレーススタイルを経験しています。
その後もアメリカの名門厩舎で研修するなど、若いうちから世界の競馬に触れてきました。
現在の海外G1での落ち着いた騎乗には、こうした経験の積み重ねも影響しているとみられます。
矢作芳人調教師との強い師弟関係
坂井瑠星騎手の海外挑戦を語るうえで欠かせないのが、師匠の矢作芳人調教師です。
矢作調教師はリスグラシュー、ラヴズオンリーユー、パンサラッサ、フォーエバーヤングなどで世界各国のG1へ積極的に挑戦してきました。
坂井瑠星騎手も矢作厩舎所属として、多くの海外遠征に同行しています。
2017年のオーストラリア長期遠征も、世界で通用する騎手を育てるという考えのもとで実現しました。
現在ではフォーエバーヤングという世界トップクラスのダート馬を任されるまでになっています。
本人も世界で騎乗することを目標にしてきた
坂井瑠星騎手は過去に、世界各国の大レースで常に騎乗するような騎手になりたいという目標を語っています。
若手時代から海外へ挑戦してきたことは、単なる経験作りではなく、世界で活躍する騎手になるという明確な目標につながっていました。
その後、サウジカップ、BCクラシック、チャーチルダウンズS、BCスプリントなど海外の大レースで結果を残していることを考えると、その目標を着実に形にしてきたことが分かります。
坂井瑠星騎手の主なG1実績
坂井瑠星騎手は芝、ダートを問わず国内外の大レースで勝利を重ねています。
| 年 | 主なレース | 騎乗馬 |
|---|---|---|
| 2020年 | ジャパンダートダービー | ダノンファラオ |
| 2022年 | 秋華賞 | スタニングローズ |
| 2023年 | フェブラリーS | レモンポップ |
| 2023年 | チャンピオンズC | レモンポップ |
| 2024年 | チャンピオンズC | レモンポップ |
| 2025年 | サウジカップ | フォーエバーヤング |
| 2025年 | BCクラシック | フォーエバーヤング |
| 2026年 | サウジカップ | フォーエバーヤング |
| 2026年 | チャーチルダウンズS | テーオーエルビス |
| 2026年 | BCスプリント | テーオーエルビス |
国内G1を勝つだけでなく、近年は海外の大レースでの実績が急速に増えています。
特にフォーエバーヤングとテーオーエルビスという異なるタイプのダート馬で米国G1を勝っている点も注目されます。
まとめ
坂井瑠星騎手について、父親や競馬一家としての家族背景、これまでの経歴、テーオーエルビスとのBCスプリント制覇までを紹介しました。
- 坂井瑠星騎手は1997年5月31日生まれの東京都出身で、栗東・矢作芳人厩舎に所属している
- 父親の坂井英光さんは地方競馬通算2000勝以上を挙げた元大井騎手で、現在は調教師として活動している
- 叔父の坂井薫人さんも元騎手で、祖父も名古屋競馬場の厩務員だった競馬一家で育った
- 2016年にJRA騎手としてデビューし、2017年からオーストラリアなど海外で経験を積んだ
- 2019年のフィリーズレビューでJRA重賞初勝利を挙げた
- 2022年にスタニングローズとの秋華賞でJRA・G1初制覇を達成した
- レモンポップとのコンビでフェブラリーSやチャンピオンズCなどを制した
- フォーエバーヤングでサウジカップやBCクラシックなど世界最高峰のレースを制している
- 2025年のBCクラシックでは日本調教馬初制覇を達成した
- 2026年にはフォーエバーヤングでサウジカップを連覇した
- テーオーエルビスではチャーチルダウンズSとBCスプリントを制し、米国ダートG1を連勝した
- 2026年のBCスプリントでは日本調教馬として史上初の優勝を達成した
父親も2000勝を超える元騎手という競馬一家に生まれ、デビュー直後から世界を見据えて経験を積んできた坂井瑠星騎手。
20代でBCクラシックとBCスプリントという米国の大舞台を制した実績からも、今後さらに世界のビッグレースで名前を見る機会が増えていきそうです。


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