簗和生農林水産大臣の「道路予算を大幅にカットした」という発言が波紋を広げています。
名指しされたのは、地元・栃木3区にある那須烏山市と那珂川町です。
いったい簗大臣は何を言ったのか、問題となった発言内容や2つの自治体との関係についてまとめます。
簗和生大臣は何を言った?
今回の発言は、2026年5月24日に栃木県大田原市で開かれた自民党大田原支部の総会後の懇親会で飛び出しました。
簗大臣は当時、那須烏山市と那珂川町について、2026年度の道路予算を「大幅にカットした」と発言していたことが報じられています。
音声では、那須烏山市について前年度から大幅に減らし、那珂川町についても半分程度まで減らしたという趣旨の説明をしています。
さらに予算を減らした理由として、首長の選挙での行動や、自身への票数についても言及していました。
簗大臣は、自民党の国会議員を必要として予算を要望している地域に多く配分するのは当然だという趣旨の発言もしています。
つまり発言だけを聞くと、「選挙で自分を支持しなかった自治体の道路予算を減らした」と受け取れる内容だったことが、大きな問題になったのです。
予算カット発言の内容は?
簗大臣が言及したのは、主に那須烏山市と那珂川町の道路関係予算です。
報道されている音声では、次のような内容を話していました。
- 那須烏山市と那珂川町の道路予算を大幅に減らした
- 那須烏山市は前年度から約6割減らした
- 那珂川町も前年度から約5割減らした
- 河川関係の予算については減らしていない
- 首長が自民党の国会議員を必要としないような行動を取った
- 選挙での市民・町民の票数も判断材料だという趣旨の説明をした
中でも注目されたのが、選挙での支持と予算配分を結び付けたように聞こえる部分です。
自治体への国の交付金は本来、事業内容や必要性などを踏まえて決められるため、政治家への支持・不支持によって左右されたのであれば大きな問題になります。
ただし、簗大臣はその後、担当省庁に予算を減らすよう働きかけた事実については否定しています。
那須烏山市・那珂川町との関係は?
2つの自治体が名指しされた背景には、2026年2月に行われた衆議院選挙があります。
簗大臣は栃木3区から自民党公認で出馬しましたが、無所属の渡辺真太朗氏に小選挙区で敗れ、比例代表で復活当選しました。
選挙結果は次の通りです。
- 渡辺真太朗氏:58,483票
- 簗和生氏:53,975票
- 伊賀央氏:20,611票
この選挙で、那須烏山市の川俣純子市長と那珂川町の益子純恵町長は、簗氏ではなく無所属の渡辺氏を支援していました。
その後、簗大臣が2つの自治体を名指しして道路予算の削減について話したため、「選挙で自分を応援しなかったことへの対応だったのではないか」との疑問が広がった形です。
実際に道路予算は減っていた?
発言だけでなく、実際に2つの自治体に配分された道路関係の交付金が大幅に減少していたことも注目されています。
道路部分の社会資本整備総合交付金について、那須烏山市では2025年度の約6535万円から2026年度は約2426万円となり、約6割減少しています。
那珂川町についても、約4934万円から約2262万円となり、約54%減少しました。
つまり、簗大臣が発言した数字と実際の交付額の減少には近い部分があります。
一方で、この減額が簗大臣の働きかけによって行われたのかどうかは別の問題です。
簗大臣本人は、担当省庁に予算削減を働きかけた事実はないと説明しており、発言と実際の予算決定との因果関係が確認されたわけではありません。
簗和生大臣は発言を撤回して謝罪
問題が広がる中、簗大臣は2026年10月5日に発言を撤回し、謝罪しました。
簗大臣は、道路予算を大幅にカットしたとの発言や、首長や市民・町民の選挙での判断に言及したことについて、不適切だったとして謝罪しています。
また、自身の意向で予算を左右できるかのような発言だったことについても反省を示しました。
一方で、実際に担当省庁へ予算削減を求めた事実はないと改めて否定しています。
大臣辞任についても否定しており、農林水産大臣として職務を続けながら信頼回復に努める考えを示しています。
まとめ
今回は、簗和生大臣は何を言ったのか、予算カット発言の内容や那須烏山市・那珂川町との関係についてまとめました。
簗大臣は2026年5月の地元会合で、那須烏山市と那珂川町の道路予算を大幅にカットしたと発言し、その理由として首長の行動や選挙での票数に言及していました。
両自治体の首長は2月の衆院選で簗氏の対立候補を支援しており、実際に道路関係の交付金も前年度から大幅に減少しています。
ただし、簗大臣は予算削減を担当省庁に働きかけた事実はないと否定しており、発言と実際の減額との因果関係は現時点では明らかになっていません。
簗大臣は10月5日に発言を撤回して謝罪しており、今後も予算決定の経緯について説明が求められそうです。


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