【失敗談7選】元救急隊員が語る現場で本当にあった“やらかし”エピソード

救急の現場では、常に冷静な判断力と的確な行動が求められます。

しかし、どれだけ経験を積んでも『完璧』にはなれないのが現実。

私は元救急隊員として十数年活動してきましたが、いま振り返っても顔から火が出そうな“やらかし”がいくつもあります。

今回は、その中でも特に印象的だった7つの失敗談をご紹介します。

どれも当時は本当に冷や汗モノでしたが、今では「学び」として心に刻んでいる出来事です。

救急の現場に関わる方、これから目指す方にとって反面教師として役立つことがあれば幸いです。

目次

1. 酸素ボンベの開け忘れでSpO₂が上がらない!

SpO₂(酸素飽和度)が著しく低下していた傷病者。

私はすぐに酸素マスクを装着。

しかし、待てども数値は上がらない。

加湿流量計も反応なし。

「え?なんで?」と焦りながら原因を探っていると、まさかの「酸素ボンベのバルブ開け忘れ」!

自分に呆れると同時に、冷や汗が止まりませんでした。

教訓:資器材の状態は“使う前”だけでなく“使用中”もチェックを。

どんなに慣れていても、確認を怠ると命に関わる場面になります。

2. サンダルで出場してしまった深夜の悲劇

深夜、けたたましいベルに飛び起きて出場準備。

そのまま救急車に乗り込み、現場へ急行。

…しかし、ドアを開けて降りた瞬間に異変に気づきました。

「えっ…サンダル履いてる!?」

仮眠室からそのまま飛び出してしまった結果、現場では終始サンダルでの活動に。

教訓:どんなに急いでも“足元確認”は基本中の基本!

特に夜間は、慌てず深呼吸してから一歩を踏み出すよう心がけましょう。

3. 骨折部位をうっかり“蹴って”しまった

骨折疑いの傷病者宅は物が散乱し、足の踏み場もない状態。

活動は慎重に慎重を重ねる必要がある状況。

しかし、バランスを崩して、患部の足をうっかり軽く蹴ってしまうという大失態。

「いってぇ!!」という叫び声に血の気が引きました。

教訓:搬送を急ぐあまり、周囲や足元の安全確認が疎かになりがち。

焦りが判断力と動作に影響を及ぼすことを肝に銘じておきましょう。

4. デマンドバッグを現場に忘れた

軽症の傷病者を搬送後、病院で資器材を確認すると——

「酸素バッグ(デマンドバッグ)がない!」

血の気が引くとはこのこと。

すぐに現場へ戻って回収しましたが、ご家族が理解のある方で助かりました。

教訓:現場離脱前の“資器材チェック”は絶対ルール!

ルーチン化していないと、疲労や焦りでポロっと抜け落ちます。

軽症の傷病者を扱ったときほど、資器材チェックに気を抜かず。

5. 地図を持たずに出場してしまった機関員

転院搬送の際、出発地も目的地もよく知っていたため油断。

なんと、地図を持たずに出場してしまいました。

搬送は無事完了したものの、「帰り道で新たな出場があったら…」と考えるとゾッとしました。

帰り道は出場がないことを祈るばかりでした。

教訓:「知ってるから」は一番危ない思い込み!

備えは「何も起こらないため」にするもの。

日常の中にあるリスクに気づくことが大切です。

6. 傷病者宅でトイレを借りた

連続出場で水分も摂っていたため、現場でどうしてもトイレに行きたくなったある日。

ご家族に事情を説明し、恐縮しながらお借りしました。

快く対応していただきましたが、プロとしての自己管理不足を猛省した出来事です。

教訓:体調管理も現場力の一部。水分・排尿コントロールは必須!

だが、生理現象なので仕方のない場合もあることも。

7. 赤ちゃんの性別を聞いてムッとされた

とても可愛い赤ちゃんに思わず、「男の子ですか?」と声をかけた私。

しかし、お母さんの表情が一瞬で曇りました。

…そう、女の子だったのです。

以後、性別が分からない場合には慎重に対応するようにしています。

教訓:「聞かない勇気」も接遇力。言葉の選び方に注意!

ちょっとした言葉でも、デリケートな反応を引き起こす可能性があるという学びでした。

【まとめ】失敗は糧になる。大切なのは“その後どうするか”

今回紹介した失敗談は、すべて私が実際に経験したものです。

現場でのミスは誰にでも起こりうること。

大切なのは、その後の対応と、そこから何を学ぶかです。

失敗を恐れて動けなくなるのではなく、「失敗から学び、次に活かす」ことこそが本当のプロ意識だと私は思っています。

救急の仕事は命に直結するだけに、日々の積み重ねと反省がとても重要です。

今後も発信していきます!

これからも「元救急隊員のリアル」を発信していきます。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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